BONOBO / Distance In Static 2xLP(RED)+DL COUPON BONOBO / Distance In Static 2xLP(RED)+DL COUPON
BONOBO / Distance In Static 2xLP(RED)+DL COUPON BONOBO / Distance In Static 2xLP(RED)+DL COUPON

BONOBO / Distance In Static 2xLP(RED)+DL COUPON

UKエレクトロニカの殿堂「BONOBO」ことSimon Greenが、2022年の“Fragments”以来約4年ぶりとなる8thアルバム“Distance In Static”をNINJA TUNEから2026年リリース。初期のダウンテンポ/トリップホップから、ジャズ、ソウル、フォーク、UKベース、ハウスまでを吸収し、生楽器の温度と精密なエレクトロニクスを結び付けてきた25年以上のキャリア。そのすべてを現在の音像へ再配置した、親密さと壮大さが交差する全14曲を収録しています。柔らかなシンセの層、細かく刻まれるパーカッション、深く沈み込むベース、弦楽器や管楽器の生々しい響き、遠くで明滅する声やサンプル。それぞれの音を過剰に前へ出すことなく、広い余白の中へ緻密に配置し、静かな部屋から巨大なフロアまで包み込む立体的なサウンドスケープを構築しています。初期作品の湿度を含んだダウンテンポ、“Black Sands”期のジャズやダブを通過したビート、“Migration”以降のフロア志向が自然に重なり、過去のスタイルを振り返るのではなく、ひとつの現在形として鳴らされています。深い低音と哀感を帯びたシンセが大きな波を作る“Cycles”や“Drift”、流麗なビートと細かな音の粒子が夜の都市を滑るように進む“Uncasually”、反復するフレーズが徐々に輪郭を変えながら高揚へ向かう“Me and You”など、インストゥルメンタル曲ではBONOBOの持つ構築力が存分に発揮されています。音数は多いものの息苦しさはなく、低域の圧力と高域の微細な揺らぎ、その間に残された空間までが楽曲の一部として機能しています。ヴォーカル曲も、歌を楽曲の中心へ置くだけではなく、声そのものを音響の構成要素として扱っているのが印象的。Arooj Aftabを迎えた“Fire on the Water”では、深く漂うウルドゥー語の歌声を重い低音と残響が包み込み、Nicole Miglis参加の“Talk to Me”では、90’s R&B、UKガラージ、トランスの感触が滑らかに交差。Joy Crookesの低くソウルフルな声が映える“Always on Your Side”、Nilüfer Yanyaの乾いた歌声と不穏な管楽器、揺れるリズムが絡む“Youth’s Fountain”など、ゲストそれぞれの個性を保ちながら、すべてをBONOBO特有の奥行きある音像へ落とし込んでいます。アルバム終盤には、古箏の響きやイラン伝統音楽の歴史的サンプルなど、異なる土地と時間から採取された音が静かに混ざり合い、青葉市子を迎えた“Equinoctial”では、透明な日本語の歌声が繊細な電子音と溶け合い、ほとんど無重力のような空間を形成。続くKanako Yamamoto参加の“Mercury”まで、楽器、声、環境音の境界が次第に曖昧になり、アルバム全体を淡い残響の中へ着地させます。“Distance In Static”というタイトル通り、ノイズの向こう側から届く微かな信号を拾い集め、それぞれの断片に新しい距離と意味を与えた作品。ダウンテンポの親密さ、ハウス/UKベースの身体性、生演奏の有機的な揺らぎ、映画音楽のようなスケールをひとつの流れへまとめ上げています。細部へ潜り込むヘッドフォンリスニングにも、大音量で低音を浴びる環境にも応える、BONOBOのサウンドデザインが最も豊かな形で結実した新たな到達点です。
  • Label:NINJA TUNE
  • Price:8,580 円
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