【廃盤】HOOVER、JUNE OF 44、ABILENE、THE BOOMなどで、ハードコアの緊張感と異形のファンクグルーヴを融合させてきた凄腕ベーシスト「Frederick T. Erskine」によるFREDDIE T & THE PEOPLEの2011年作。GYPSY WAGON RECORDSよりリリースされたソロプロジェクト作品です。HOOVERで聴かせた、硬質でうねるベースラインと独特のリズム感覚をさらに掘り下げ、そのルーツにあるであろうファンク、ソウル、R&B的なグルーヴを前面に展開。ただし純粋なファンクへ回帰するのではなく、DCハードコア〜ポストハードコアを通過した人間ならではの鋭さ、緊張感、攻撃性を持ち込んでいるところが最大のポイントです。強靭なベースを軸に、タイトなドラムとギターが絡みながら生み出されるグルーヴは、踊れるほどファンキーでありながら、どこか不穏でヒリヒリとした感触を常に残しています。FUGAZI以降のDCシーンが持っていた「ハードコアの方法論を使ってハードコアではない音楽を作る」という精神を、よりファンク側から実践したような独特のサウンド。HOOVERをはじめとする90年代DCポストハードコアの変則的なリズムやグルーヴがどこから生まれていたのか、その一端も垣間見える興味深い一枚。ハードコアとファンクという異なる音楽的ルーツを、Frederick T. Erskineならではの感覚で自然に繋ぎ合わせた異色作です。
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