USシカゴのポストロック/マスロックシーンにおいて、他に類を見ないツインベース+ドラムという編成で独自の音楽を追求した3ピース「DIANOGAH」。1995年から2008年までの活動を総括し、ほぼ全作品を網羅した5枚組ディスコグラフィーBOXが2025年、LANDLAND COLPORTAGEよりリリース。単なる「ギターレスバンド」というアイデアに留まらず、2本のベースがそれぞれリズム、メロディー、コード感を行き来しながら複雑に絡み合い、そこへ緻密かつダイナミックなドラムが食い込んでいくDIANOGAHならではのサウンド。ベースという楽器だけでどこまで楽曲を構築できるのか、その可能性を徹底的に突き詰めたストイックかつコンセプチュアルな音像は、TORTOISE、THE SEA AND CAKE、GASTR DEL SOLなどが活動したシカゴのポストロックシーンの中でも一際ユニークな存在感を放っています。収録されるのは、1997年にACTIONBOY 300/OHIO GOLDからリリースされたSteve Albini録音による1stアルバム“As Seen From Above”、2000年SOUTHERNリリース、同じくSteve Albini録音の2ndアルバム“Battle Champions”、2002年にJohn McEntireを迎えて制作された3rdアルバム“Millions Of Brazilians”、そして2008年SOUTHERNリリース、John McEntire録音の4thアルバム“Qhnnnl”という全オリジナルアルバム。さらに1995年の“100 Percent Tree / Building A Playpen”、1996年の“Garden Airplane Trap”、1997年の“Eucalyptus”、2001年の“Hannibal”など初期から中期に残された7インチ音源をまとめた“Old Material, Larger”を加えた全5作品を収録。Steve AlbiniとJohn McEntireというシカゴを象徴するエンジニア/プロデューサーによって記録された音源群を、一気に辿ることのできる決定版的内容です。パッケージも圧巻で、メンバーであり数多くのバンドポスターを手掛けてきたアーティスト、Jay Ryanによるセルフライナーノーツ、秘蔵写真、DIANOGAHの全ライブ日程を掲載したブックレットに加え、Jay Ryanデザインによるポスター2枚を封入。90年代シカゴのポストロック/マスロックが持っていた実験精神とDIYカルチャー、そしてツインベースという編成から生み出されたDIANOGAH独自のアイデアをまとめて現代に蘇らせた、まさにアーカイヴと呼ぶに相応しいBOXセット。こちらはすでにレーベルでも廃盤になっている限定100セットのみ制作されたCLEAR VINYL仕様。