CAP'N JAZZ / Analphabetapolothology 2xLP
Tim Kinsella (vocal)、Mike Kinsella (drum)、Victor Villareal (guitar)、Sam Zurick (bass)、Davey von Bohlen (guitar)、もはや説明不要とも言えるこの5人から始まった物語こそ、後にJOAN OF ARC、THE PROMISE RING、GHOSTS AND VODKA、OWLS、MAKE BELIEVE、MARITIME、OWEN、AMERICAN FOOTBALLへと連なり、90年代以降のエモ〜ポストロック史そのものを形作ることになるシカゴ/ミルウォーキーシーンの原点「CAP'N JAZZ」です。本作は彼らが1993〜1995年というわずか2年ほどの活動期間に残したスタジオ音源、7インチ、コンピ参加曲などを網羅したコンプリートコレクション。音を聴けば、完成された作品というよりも、何か巨大なムーブメントが産声を上げる瞬間をそのまま封じ込めたドキュメントだと分かります。不安定な演奏、目まぐるしく展開する楽曲、叫びにも歌にも聴こえるTim Kinsellaの青臭く切実なボーカル、Victor Villarealの常識外れの変則ギターワーク、そして当時まだ10代だったMike Kinsellaの躍動感あふれるドラミング、そのすべてが若さゆえの衝動に満ちています。80年代ハードコア、MINUTEMENやFUGAZIのDIY精神を受け継ぎながらも、メロディ、ユーモア、複雑なギターアンサンブル、ナイーブな感情表現を大胆に持ち込み、それまでのハードコアには存在しなかった新しい価値観を提示。その後の"ミッドウェストエモ"と呼ばれる潮流の土台を築き、現在のインディーロックやマスロックにまで計り知れない影響を与えました。若気の至りと天才的ひらめきが奇跡的なバランスで同居した、まさに一度しか鳴らせなかった音。エモというジャンルを知るなら避けて通れないどころか、その後30年以上続くシカゴエモ〜ポストロック一大系譜の"すべての始まり"がここにあります。百聞は一見に如かず。この作品を聴かずしてエモを語るのは、あまりにももったいない一枚です。
- Label:JADE TREE/EPITAPH
- Price:6,880
円