USシカゴのジャンク〜ノイズロック、マスロックバンド「BIG'N」の28年振り、2024年リリースの3rdアルバムがフランスのマスロックレジェンド”CHEVREUIL”のJulienの新興レーベル”COMPUTER STUDENTS”より。Skin Graftからの2ndアルバム”Discipline Through Sound”の評価やSHELLACやOXESとのスプリットリリースを経て、その後一時的に解散しますが2018年には再結成し今に至ります。当然のようにElectrical Audio studioでの録音ですが今作のプロデュースにはAlbiniではなく、HAYMARKET RIOT、HERO OF A HUNDRED FIGHTS、MANAGRA、TINTORETTOにも在籍するShane Hochstetlerを迎えています。終始漂う緊張感の中、切り刻む金属音のような耳に痛い神経質なギターのリフ、それに呼応する無機質で淡々とアタック感あるベース、スロー/ミッドテンポでパワーヒットしながら襲い掛かってくるようなアグレッシブでボトムを支えるドラム、そしてWiliam Akinsのメロディーを無視しながら淡々と歌い時に叫ぶ狂気的なヴォーカルで危くも聴く者をカタルシスへと誘う傑作。2024年、SHELLACやTHE JESUS LIZARDの新作もリリースした中で並び競うシカゴのノイズロックの三つ巴的な作品ともいえるでしょう。本編のゲートフォールドジャケットやポスターをジップロックで覆う豪華な装丁はフィジカル所有欲も掻き立ててくれます。