2022年作、USインディーの良心的存在でありメジャーフィールドでも商業的成功を収める希少な立ち位置を築いてきたDCFCの10thアルバム。Chris Walla脱退の傷が癒えてくる頃なのかもしれない。パンデミックにより従来通りのレコーディングが儘ならないことでメンバーが試行錯誤の中曲作りに励んだからか、それともバンドキャリアが四半世紀を迎えて俯瞰しているからなのか定かではないが、時間の経過よって良い意味で平穏を取り戻した感覚。バンド初期を思わせるインストゥルメンタル曲、Benの叙情溢れる唄声やバーストするコーラスワークは近年のDCFCの中で最も冒険的で刺激のあるソングライティングになっている。John Congleton(St.Vincent、Sharon Van Etten)によるプロデュース。インディーエクスクルーシブ、180g ピンクヴァイナル。