The Muffsの5thアルバム「Really Really Happy」がリマスターされてOmnivore Recordingsから再発です。オリジナルは2004年にSympathy For The Record Industryからリリース(CDはFive Foot Two Records)されていました。みんなが大好きなMUFFSのkim、彼女が2019年にこの世を去ってしまったことは悲しいですが、いつまでも聴ける素敵な作品をたくさん残してくれました。その中でもとりわけ彼女の世界観が色濃く発揮された作品がこの「Really Really Happy」です。Kim Shattuck自身がプロデュースからエンジニアまでを担い、ドラム以外の録音は彼女の自宅のキッチンで行われています。女性Vo.でのスリーピースのポップなロック、文字にすると陳腐ですが、インディロックファンぞってMUFFSを支持する理由は、切ないメロディからkimの人間味が伝わってくるからではないでしょうか。こぞって収録曲は17曲、他のどのアルバムよりも多く、バンドの創作意欲が充実していたことが窺えます。Kimの撮った写真に映るメンバーの表情もとても良いですね。この作品の後、MUFFSとしてのリリースはしばらく途絶え、2013年にKimは一時的にPIXIESに加入しインディロック界隈をざわつかせます・・・が、諸事情ですぐに脱退、MUFFSに戻ってくれたことでみんな安心したという、そんな存在。