2022年、SUB POPよりリリース。ボルティモア産ドリームポップの至宝"BEACH HOUSE"による前作より4年ぶりのリリースとなる8th Album。初のセルフプロデュースにて制作された本作は、全18曲を４章に分けた超大作。
これまでにないアコースティック楽器、初の生ストリングの導入と意欲的なアプローチを取り入れながらも最早BEACH HOUSE節としか喩えようの無いシネマティックにたゆたう深淵のドリームポップを展開しています。方向性としては4th Album"Bloom"以降の簡素なビートの上にギター、エレクトロニクス、ストリングのレイヤーを丁寧に折り重ねながら、隙間を縫うようにヴィクトリアの美しい歌声が寄り添う作風は今作も継承していますが本作に至るまでの積み重ねた年輪がそうさせているのであろう音像の取捨選択の研ぎ澄まされ方が異常な緊張感と高揚を演出しています。2010年以降のシューゲイズ、ドリームポップの一つの到達点かと。