CASTOR / Everything 1994 - 1998  CD CASTOR / Everything 1994 - 1998  CD CASTOR / Everything 1994 - 1998  CD
CASTOR / Everything 1994 - 1998  CD CASTOR / Everything 1994 - 1998  CD CASTOR / Everything 1994 - 1998  CD

CASTOR / Everything 1994 - 1998 CD

90'sエモを語るに置いて、特にUSシカゴ周辺のエモシーンを語るなら外してはいけない、シカゴ州イリノイの中にある都市シャンペーンのバンドに特化してリリースしていたMUD rec.の中核をBRAID(POLYVINYL移籍前まで)等と担っていた知名度こそ低いものの間違い無く歴史を刻んだ作品を出した"CASTOR"の全音源をコンプした作品が遂にリリース。同郷HUMともシンクロするスペーシーオルタナにBRAIDにも通じるトリッキーエモ要素を足したような独自の方向性が生粋のエモサウンドのファンには当時若干敬遠されましたが、時を経てエモが多様化していき時代が彼らに追いついてまさにこのタイミングでの再評価リリースとなります。

メンバーの核Vo/GrのJeff Garberは解散後にNATIONAL SKYLINEへ派生、よりエレクトリックでアトモスフェリックなエモサウンドで音楽遍歴を色濃くし、更にFAILUREのKen AndrewsやSHINERのTim DowとYEAR OF THE RABBITも2000年代初頭に結成するなどエモの新しい形を提唱した貴重な存在でもありました。
 
1st/st(95年)、2nd/Tracking Sounds Alone(98年)、7"/Carnival(97年)、VA/Cover the Earth: A Mud Records Compilation, Vol. 2(96年)からの2曲の計21曲が収録。

1st/stのデビューアルバムに同時期リリースのHUM/You'd Prefer An Astronautとの密接な関連性あるサウンドスタイル、同じAndy Mueller作のアートワークでシカゴ/シャンペーンシーンの充実を物語ります。メジャーフィールドでも起こるスペースオルタナムーブメントをインディー界隈で成立させてしまった確信犯的サウンドが1stの時点で起きており、HUM程に楽曲の緩急は少なく、淡々としながらも練り込んだアンサンブルで際立たせるJeffのヴォーカリゼーションも特性ですがインストパートでも存在感を出す手腕も凄い。

2nd/Tracking Sounds Aloneでその世界観は完成されます。SHINERのベーシストでもあるPaul Malinowskiをプロデュースに迎え、1曲Allen Epleyもゲストvoで参加する、なるほどSHINER界隈ともシンクロしていくサウンドが実際ツアーを共に交流も深い点に全てが繋がり納得、よりスペーシー感やダイナミズムが増した楽曲、トリッキーな展開も残しながらエモ界隈へも存在感をアピール、更にJeffのセクシーで伸びの良いヴォーカルも後のNATIONAL SKYLINEの展開も今となっては予感させていました。HUMやFAILUREのようなメジャー感を感じさせないのはSHINERと全く同質で、それが悲しくも知る人ぞ知る&ミュージシャンズofミュージシャンになってしまうのは仕方ないのですが、この佇まいはエモの一つの形であることは間違いないです。

アルバム以外の曲も4曲収録されていて、冒頭2曲のコンピからの多分殆ど触れられることの無い、そしてCASTOR節でしかない日の目を見なかった名曲。唯一のヴァイナル/7"からのCarnival別テイクとMiss Atlanticの2曲の90'sエモの7"に名曲をドロップする定説もやはり実証しています。
  • Label:MUD
  • Price:1,980
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